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【2026年10月3日版】食料品の消費税1%で事業者はどうなる?社宅の㎡改定・年末調整・社会保険の賃金要件撤廃ほか今週のニュース

【2026年10月3日版】食料品の消費税1%で事業者はどうなる?社宅の㎡改定・年末調整・社会保険の賃金要件撤廃ほか今週のニュース

この記事の結論(30秒で分かる要約)

今週の大きなニュースの一つは、食料品の消費税率を2027年4月から2年間1%にする法案です(国会で成立した場合の話で、2026年10月3日時点では法案の段階です)。食品を売る事業者は、売上の税率だけが下がって経費の税率は10%のままなので、本則課税なら還付になることがあります。一方、店内飲食が中心の飲食店は、仕入れの税が減って納税が増えることがあります。免税事業者と簡易課税の事業者は、そのままでは還付を受けられません。

そのほか、10月1日からは社宅などの現物給与の計算が「畳」から「㎡」に変わり、短時間労働者の社会保険の賃金要件(月額8.8万円)がなくなり、パート・有期雇用の雇入れ時の明示事項が増えました。12月の年末調整では、給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円になります。AIの分野では、OpenAIの常時稼働エージェント「Dots」、Metaの中小企業向け「Muse for Small Business」などが発表されました。


🎬 今週のピックアップ:食料品の消費税1%を動画で解説

今週のニュースのうち、食料品1%と事業者の消費税を動画で詳しく解説しました。四国めたんが分かりやすくポイントを解説し、ずんだもんが「視聴者が言いそうな疑問」を先に聞いてくれる、事務所の解説動画です。約10分で、食品スーパーと飲食店の計算例、還付されない落とし穴、届出の期限まで整理しています。

👇 解説動画の視聴はこちら(YouTube) https://youtu.be/1m3Dq3Y-fIA


Q. 食料品の消費税が1%になると、事業者は得ですか、損ですか?

A. 業種で逆になります。食品スーパーのように食品を売る事業者は還付になることがあり、店内飲食が中心の飲食店は納税が増えることがあります。

国税庁が公表している法案の内容(2026年9月15日の閣議決定)では、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、飲食料品の税率が国と地方を合わせて8%から1%になります。持ち帰り・出前・宅配は1%、店内飲食(イートイン)とケータリングは10%のままです。国税庁は「法案が国会で成立した場合のもの」と明記しています。

売上・仕入れ・経費の金額は今と同じで、税率だけが変わる前提で、本則課税の納税額を比べると次のようになります(動画と同じ計算例です)。

食品スーパー(税抜年商1億円)

飲食店(店内飲食のみ・年商3,000万円)

食品の仕入れ(税抜)

7,000万円

900万円

その他の経費(税抜)

1,500万円

600万円

今の納税額

90万円

168万円

1%になった後

120万円の還付

231万円(63万円の増加)

食品スーパーは、売上の税が800万円から100万円に減る一方、経費の10%は変わらないので、引ける税のほうが大きくなります。飲食店は、売上は店内飲食で10%のままなのに、食材の税が72万円から9万円に減り、引ける税が小さくなります。なお、実際は仕入れ値や価格も動くため、あくまで仕組みを見るための例です。持ち帰りもしている飲食店は、その割合しだいで中間になります。

Q. 免税事業者や簡易課税の場合は、還付を受けられますか?

A. 受けられません。ただし、今回は届出の特例があり、2027年4月1日を含む課税期間の中に出せば、その期から課税事業者・本則課税に変えられます。

  • 免税事業者:「課税事業者選択届出書」を、2027年4月1日を含む課税期間の中に出せば、その期から課税事業者になれます。個人や12月決算なら、2027年12月末までに出せば1月から対象になります(4月より前の食品の売上は税率8%で申告します)。4月からだけ課税事業者になりたい場合は、インボイスの登録申請(登録希望日を4月1日にして3月17日まで)という方法もありますが、インボイスの交付義務が生まれ、一定期間は免税に戻れません。課税事業者の選択は、原則2年間やめられません。
  • 簡易課税:「簡易課税制度選択不適用届出書」を、2027年4月1日を含む課税期間の中に出せば、その期から本則課税にできます。この特例では2年縛りもありません。食品の売上分は、特例で納付税額がゼロになります。
  • 簡易課税を新しく使いたいとき:2027年の初めから使うなら、個人や12月決算は2026年12月末までに届出が必要です(原則は、使いたい期の初日の前日まで)。先ほどの飲食店は、第4種(みなし仕入率60%)の簡易課税なら納税額は120万円で、本則課税の231万円より少なくなります。

▶ 動画で解説しています:https://youtu.be/1m3Dq3Y-fIA

Q. 食料品1%に対応するレジの補助金はありますか?

A. あります。報道によると、レジの導入・改修に最大350万円の補助が予定されており、9月15日から来年3月までの分は後から申請できます。

政府は2026年9月29日の閣議で、予備費1,118億円の支出を決めたと報じられています。そのうち781億円がレジ・スマートレジの導入や改修の支援に充てられます。補助対象の期間は9月15日から2027年3月までで、申請の受付は2027年1月からと報じられています。詳しい対象経費・要件は、中小企業庁などの公募要領が公表されてから確認が必要です。

Q. 社宅の現物給与の計算が「畳」から「㎡」に変わったと聞きました。何が変わりますか?

A. 2026年10月1日から、住宅の現物給与の価額は、居住する住宅の総面積(㎡)に都道府県ごとの単価を掛けて計算します。総面積には、台所・トイレ・浴室・廊下も含まれます。

日本年金機構のQ&Aによると、総面積には別棟の物置・車庫と共用部分は含まれません。神奈川県の単価は、畳2,150円から1㎡1,010円に変わります。年金機構の例(東京都・居室16畳・総面積40㎡)では、評価額が45,280円から53,200円になり、約17%増えます。

ただし、本人から評価額以上の社宅使用料を徴収していれば、現物給与の額はゼロです(評価額から徴収額を引いた額が現物給与です)。評価額が上がることで、徴収額が足りなくなる場合は、その差額が報酬に加わります。社会保険の標準報酬は、固定的賃金が変わった月から3か月の平均で2等級以上の差が出る(各月の支払基礎日数が17日以上)と、随時改定の対象になります。まずは、社宅の賃貸借契約書で総面積を確認しましょう。なお、所得税の社宅の家賃(賃貸料相当額)は、社会保険とは別の基準で計算します。

Q. 短時間労働者の社会保険の加入要件は、どう変わりましたか?

A. 2026年10月1日から、「月額8.8万円以上」の賃金要件がなくなりました。従業員51人以上の企業で、週の所定労働時間が20時間以上の学生でない方が対象です。

日本年金機構によると、賃金要件は撤廃されましたが、「週20時間以上」「51人以上の企業」「学生ではないこと」の要件は残ります。最低賃金法の減額特例の許可を受けた方で、所定内賃金が月額8.8万円未満の方は、原則として加入の対象外ですが、本人の申し出により加入できます。

Q. 令和8年分の年末調整で、何が変わりますか?

A. 給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円になり、基礎控除も見直されます(最大104万円)。令和8年分の様式は、12月1日以後に行う年末調整から使います。

国税庁が2026年9月28日に「令和8年分 年末調整のしかた」を公表しました。11月30日以前に年末調整を行う場合は、令和7年分の様式を補正して使うことになっています。給与計算ソフトを最新のものにし、扶養親族などの所得要件が変わっていないか、従業員に配る案内を確認しておきましょう。

Q. パート・有期雇用の雇入れ時の明示事項は、どう変わりましたか?

A. 2026年10月1日から、待遇の相違の内容・理由について会社に説明を求めることができる旨を、雇入れ時に明示する必要があります。

厚生労働省によると、同一労働同一賃金のガイドラインも、裁判例を踏まえて、賞与・退職手当・各種手当・福利厚生の考え方が明確化されました(家族手当、住宅手当、夏季冬季休暇などの例が示されています)。雇用契約書・労働条件通知書の様式に、この明示事項が入っているか確認しましょう。

Q. 今週のAIニュースで、中小企業に関係しそうなものは何ですか?

A. OpenAIの常時稼働エージェント「Dots」、Metaの「Muse for Small Business」、NVIDIAのエージェント向け安全基盤の3つです。

  • OpenAI「Dots」:2026年9月29日の開発者会議DevDayで、有料プラン向けの常時稼働のエージェントとして発表されました。継続的な仕事を任せられるAIという位置づけです。
  • Meta「Muse for Small Business」:同日発表された、小規模事業者向けのAIエージェントです。Shopify、Stripe、Intuit QuickBooks、Asana、Canva、Slack、Zoom、Boxなどのソフトや、Metaの広告アカウント、InstagramとFacebookのプロフィールとつなげて、顧客対応や資金繰り・在庫の管理などを助けます。料金は既存のMuseアプリと同じで、利用制限内は無料、それ以上は有料です。日本での提供時期・範囲は確認できていません。
  • NVIDIA「Open Agent Safety Platform」:9月28日に発表された、AIエージェントが決められた範囲を超えないようにする基盤です。ソフトウェア「OpenShell」はApache 2.0のオープンソースで、既定ではすべてを禁止するサンドボックスの中でエージェントを動かします。「Sentry」はBlueField-4というデータセンター向けの装置上で動き、エージェントをミリ秒単位で隔離できます。

AIに経理や請求の仕事を任せるときは、権限を絞り、最終的な承認は人が行う形がおすすめです。

Q. ホワイトハウスの「超知能協定」とは何ですか?

A. 米国時間2026年9月29日に、トランプ大統領とGoogle、Anthropic、Meta、OpenAI、SpaceXAI、NVIDIAの経営陣が署名した、自主的な協定です。

最先端のAIモデルを訓練する企業に、社内の統制、それを確認する社内チーム、独立した外部監査、独立した取締役会の委員会という4層の管理を求める内容です。協定は自主的なもので、罰則はないと報じられています。あわせて、大統領令で、連邦政府機関が法律以外の文書でAIを「super intelligence(超知能)」と呼ぶことも指示されました。

Q. 日銀短観(9月調査)は、どうでしたか?

A. 大企業製造業の業況判断DIはプラス22(前回から2ポイント改善)、大企業非製造業はプラス37(2ポイント悪化)でした。

日本銀行が2026年10月1日に公表した短観(9月調査)です。企業の物価全般の見通し(5年後)は2.5%でした。景況感は、製造業と非製造業で動きが分かれています。


まとめ

  • 食料品1%は、国会で成立した場合の話。食品を売る事業者は還付になることがあり、店内飲食の飲食店は納税が増えることがある。損得は業種で逆になる。
  • 免税事業者と簡易課税は、そのままでは還付されない。特例の届出は2027年4月1日を含む課税期間の中。簡易課税を使うなら、個人・12月決算は2026年12月末までに届出。
  • 10月1日から、社宅の現物給与は㎡計算、短時間労働者の社会保険は賃金要件がなくなり、雇入れ時の明示事項も増えた。契約書・規程・様式を点検する。

自分の会社が還付になるのか、納税が増えるのか、試算をご希望の方は、無料相談からどうぞ → https://ohara-zama.jp/contact/ 税理士・行政書士小原司事務所/株式会社オハラ・マネジメント・システムズ(神奈川県座間市)

朝の光の中で咲く一輪のひまわりの写真

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